大吉が教えてくれていた

 日本各地、線状降水帯がもたらす大雨で被害が出ています。

 九州地方に大雨特別警報が発令されいた昨夜8時過ぎ、父と母は夕食を終えてまったりとテレビでプロ野球中継を見ていました。大吉はソファーの上でゴロゴロしながらお気に入りのおもちゃをカジカジ。

 その大吉君、突然ムクッと起き上がり「ワン!ワン!ワン!!」と吠えたのです。家の前を車が通る時に吠える事もあるのですが、この日は雨が強いので雨戸を閉めていて、外の音はほぼほぼシャットダウンされていました。

 「大吉、どうした?」と声掛けはしたものの、父も母もそれほど気にせず、またテレビを見続けました。

 30分程過ぎた頃、家のチャイムを鳴らす音が。ドアの前に立っていたのはお隣の方。「すぐそこの道路で土砂崩れが起きてますよ」と教えてくれました。 

 慌てて外に出てみると、ご近所さんが集まっています。そして目の前に現れた光景。

 普段我々が使う生活道路&大吉の散歩コースが悲惨な事に。横の山から木が何本も滑り落ちて、土砂と一緒に道路を塞いでたのです。

 すでに警察や消防、市の方らしき人もいらして、対応を検討されてる様子。それにしても土砂は道路だけで収まって、すぐ横にある民家に被害が無く、怪我人もいないのは不幸中の幸いでした。

 でもこの道路。我々の住む地域と別の地域を結ぶ唯一の導線なのです。ここが塞がれてしまうと陸の孤島と化してしまう。皆さん口々に、明日の仕事や学校はどうしようと心配していましたが、雨がひどくなりそれぞれ家に戻りました。

 父はそれから何回か、様子を見に行きました。すると午前0時頃、業者さんがやってきて、ショベルカーでゴゴゴゴゴゴと作業を始めました。それは3時くらいまで続いたかと思います。

 翌朝、雨が上がり外に出てみると・・・

なんということでしょう~

 ひと晩のうちにきれいに土砂を撤去。車が通行できるようになっていました。あちこちが被害が出ていて業者さんも大変な中、夜を徹してしっかりと復旧させてくれたのです。本当にありがたく、頭が下がる想いです。

 時間をさかのぼり、部屋でまったりしていた時に吠えた大吉。人間の耳に聞こえなかった土砂崩れの音を感じとり、しっかりと父と母に教えてくれていたのです。

 それなのにのほほんとテレビを見ていた父と母。ヤバイですな。

 大吉君もやる時はやるのです。普段、お手やおかわりが出来ない。ご飯の時に「待て」が出来ない。「おバカだ」「あんぽんたんだ」「ドジでノロマな亀だ(古)」etc.笑いものにしている父を許しておくれ(涙)

 朝の散歩では土砂が撤去された道を通って、誇らしげに父をグイグイ引っ張っていく大吉でしたとさ。

今日からおニューのリードだぜぃ!

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